アイデアの価値

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まず起業家側からすれば、エクイティによる調達はまず達成したい事業に必要な資金を計算して、ダイリューション比率をVCと交渉して調達するという流れですが、昔と違って今はグローバル化が進んでいます。アメリカのイケてるスタートアップは上場前に勝ちきるのが一般的な戦略ですが、その範囲は以前ならアメリカ全土、最大でも欧米まででした。

それが今では、欧米は世界の全てではありません。中国はもちろん、インドや東南アジア、中南米、アフリカなどあらゆる場所が成長してきているので、取るべき市場が比べものにならないくらい大きくなっているのです。 

 

 

イデアの価値、すなわち先行者利益はインターネットと共に急速に減らしている。すぐに真似できるからである。

早く動かなければならないのは、情報化速度の極端な向上に伴って、アイデアの価値がゼロに近づいているからです。今はどんなに素晴らしいアイデアでも、世界中の人が同時に知ることができます。かつては、ソフトバンクの孫さんが提唱していたタイムマシン経営、アメリカで流行ったものを2年後に日本に持ってくるというビジネスモデルも成立していましたが、情報化が進んだ結果としてそんなものはなくなってしまいました。

イデアの価値がゼロな状態で重要なのは、オペレーションの速さです。オペレーションエリアもグローバル規模に広がるので、必要な資金も巨額になったと起業家側は見ています。 

 いかにローンチしてしまい、ユーザー数等で他を圧倒させなければならない。

 

孫さんの投資はアーリーステージにレイトステージの掛け金を積んで来る。

他の会社は、シード・アーリーステージからシリーズA→B→Cと実績を出しながら段階を踏んで投資しなければなりません。でも、孫さんはイケそうだとわかったら、最適なチームを見つけていきなり100億円出してしまう。普通のベンチャーが数千万円を調達するのに対して、いきなり、ひとつの会社が100億を集めてしまうのだから、この時点で勝負が付いてしまいますよね